日常の備えあかちゃんを守る防災
災害時に自分とわが子を守るため、避難方法や必要な備えについて知っておきましょう。
災害時に自分とわが子を守るため、避難方法や必要な備えについて知っておきましょう。
出典: 「あかちゃんとママを守る防災ノート」(神奈川県立保健福祉大学 吉田穂波)
自分の住む地域、自宅周辺で起こりうる災害について知り、どんなことが起こりうるか想像してみましょう。
災害ごとに、被害の範囲や程度、避難所や災害時拠点病院(災害発生時に傷病者の受入れ拠点となる病院)、避難ルート等がわかります。
災害時の対応は、自治体によって異なります。地域や町内会等で行われる防災訓練にも積極的に参加して、地域の方と顔見知りになっておきましょう。
自宅周辺の白地図(Googleマップ等を印刷しても良いでしょう)を用意し、自治体が配布しているハザードマップや防災冊子等から得られた防災情報を書き込みます。
防災マップが出来上がったら、小さな子どもを連れて、または妊娠中の身体で、安全に避難できるルートかどうか、実際に歩いて点検しましょう。
避難中にはぐれてしまうことも想定し、1人1個用意することも大切です。
どの避難バッグ(1次、2次、携帯用)に入れておくかも合わせて確認しておきましょう。
母子健康手帳 健康保険証 |
常に携帯し、大切なページはクラウドに。 |
---|---|
オムツ、お尻ふき | お尻ふきは、身体を拭く際にも役立ちます。 |
授乳用ケープ ミルクセット |
日ごろの授乳方法に合わせて準備しましょう。 |
スプーン、紙コップ キッチン用ラップ |
コップで少しずつ飲ませる方法もあります。 |
ガーゼ | 歯の汚れを落としたり、顔を拭いたり...乳児のお世話になにかと使えます。 |
抱っこ紐 | 避難の際や、避難所で両手が使えるように、抱っこ紐が便利です。 |
非常食、離乳食 | 母乳やミルクで代用したり、大人の食事を取り分けることもできます。市販の離乳食を備えておくと安心です。 |
ビタミン剤 | 災害時はビタミン類が不足し、口内炎になりやすいので、サプリメントを用意しておくとよいでしょう。 |
着替え、靴、防寒具 | 抱っこして避難する際にも、歩けるようになった子どもには靴をはかせておくとよいでしょう。 |
生理用品、ビデ | 使い慣れた生理ナプキンや、生理用ショーツはあると便利です。 |
マスク | 避難所内では、感染予防としてマスクを着用しましょう。 |
おもちゃ | 使い慣れたおもちゃがあることで、心のケアにもつながります。 |
特に乳幼児や妊産婦は、避難に時間と支援を要することが多いため、今のうちにシミュレーションしておくことが大切です
避難指示や高齢者等避難が出たら、指示に従い、避難します。
できるだけ安全な場所に移動し、赤ちゃんと自分を守る姿勢をとって揺れがおさまるのを待ちましょう。幼児は頭をかばうように抱きかかえてあげましょう。
※ヘルメットがない場合には、バッグ等を使い、頭上からの落下物から頭を守るようにします。
避難生活は、自宅が無事であれば、基本的に自宅で過ごします。被災すると行政も混乱します。支援情報は自分から取りにいく姿勢が大切です。
母乳 | 災害時には母乳が最適な栄養源となります。一時的に出にくくなっていても、継続させることが大切です。リラックスして授乳するようにしましょう。 |
---|---|
粉ミルク | 市販の水を使う際には、必ず軟水を使います。哺乳瓶がない場合には、紙コップやスプーンで少しずつ飲ませるようにします。 |
離乳食 | 離乳食がない場合、離乳を始めたばかりであれば母乳や粉ミルクで栄養をまかなうようにします。 |
妊産婦の食事 | 非常用の食事は、塩分が高めです。選択できるときは、塩分が少ないものを選ぶようにしましょう。 |
アレルギー除去食 | 自助としてもしっかり備えておくことが大切です。避難所で除去食の対応ができない場合にも、使用した食品を開示してもらう等のサポートをお願いしましょう。 |
妊娠合併症 | 災害時はストレスにより、ふだんよりも血圧が上昇し、妊娠高血圧症候群になりやすいため、寒さをさけ、十分な水分摂取をして、十分に足を伸ばして横になれる場所を確保してもらうことも重要です。また血栓症(エコノミークラス症候群)もおこしやすいため、こまめに水分をとり体を動かすことも大切です。 |
---|---|
栄養不足 | 十分な栄養がとれないため、口内炎などにもなりやすくなります。サプリメントでの補給や口内の清潔を保つことが大切です。 |
妊娠期・産褥期 | 妊娠期・出産・産後は平時でも精神的な変化の大きい時期だと言えます。その上に被災のショックが重なることで、強い恐怖感や落ち込み、うつ症状を伴うこともあります。子どもを励まそうとするあまり、自分の気持ちを押し込めてしまわず、信頼できる人と話をできる機会を作りましょう。 |
---|---|
乳幼児 | 赤ちゃん返りや夜泣き、乱暴な言動等、災害時に見られる子どもの"異常な行動"は、"非常時における正常な行動"です。大きく受け止め、しっかりと抱きしめてあげてください。 同じ話を何度も繰り返したり、災害を再現する"地震ごっこ""津波ごっこ"の遊びをするのは、子どもが子どもなりに災害を受け止め、体験を消化するために必要なプロセスだと言われています。温かく見守りましょう。また、子どもも親を気遣います。平気そうに見える子どもほど、ケアが大切です。 |
環境の悪化や、食事や水分、衛生面の確保が生命の維持に大きな影響を与えます。
日ごろから体調の変化に気をつけましょう。
モノを揃えるだけが備えではありません。予防接種を受けておくことも防災の1つ。
身体や運動機能の発達に応じた、遊びが必要です。
出典:「あかちゃんとママを守る防災ノート」(神奈川県立保健福祉大学 吉田穂波)をもとにYahoo!天気・災害にて作成
2020年03月09日公開